原因不明の天変地異、蘇った原始怪獣、地球を狙う侵略者 次々と地球を襲う怪異変から人々を守るために結成された地球科学特捜隊S・A・F。その中に、若き地質学者・岬大介の姿があった。彼こそ神秘の大陸・アバンの民が派遣した正義の超人だった。手にしたファイヤースティックが輝くとき、炎の超人・ファイヤーマンが姿を現すひ円谷プロ創立10周年を飾る「円谷特撮の原点回帰」を狙った意欲作。
30分 / 全30話
放映期間 / 1973年1月7日~7月31日
本放映 / 日本テレビ 日曜18:30~19:00(1~12話)
火曜19:00~19:30(13~30話)
本作の特徴の一つとして、視聴者に強烈なインパクトを与えたそのダイナミックな特撮映像が挙げられる。作品タイトル通り、特撮シーンでは炎を積極的に使用。火炎や火薬による爆発に加えて、光学合成が効果的に使用されており、その映像は視聴者に強烈なインパクトを与えた。更に、撮影現場で扱いが難しいと言われている水も活用。水辺でのファイヤーマンと怪獣の対決シーンは必見だ。
また、原点回帰を目指したシンプルなデザインの怪獣、緻密なミニチュアをはじめとする特撮セット等も見所の一つ。それらを存分に活用出来たのは、その撮影環境だ。円谷プロは当時、同時期に『ウルトラマンタロウ』や『ジャンボーグA』等の作品を制作。そうした兼ね合いもあって本作は、大映スタジオで撮影が行われた。スタジオが広く、天井が高かった為、奥行きのあるカットや仰角の画を撮る事が出来たという。他作品を圧倒する贅沢で変化に富んだ描写が盛り沢山である。
主演は『仁義なき戦い』シリーズ等の映画作品や『秘密戦隊ゴレンジャー』で海城剛(アカレンジャー)を演じた誠直也。更に睦五郎(現・睦五朗)、平泉征(現・平泉成)、そして円谷プロ作品では『怪奇大作戦』や『帰ってきたウルトラマン』での好演も印象深い岸田森ら名優が脇を固める。ウルトラマンシリーズをはじめ数多くの円谷プロ作品に携わった大木淳、『ライオン丸』シリーズを手掛けた大塚莞爾、『ウルトラセブン』や『トリプルファイター』の安藤達己らが監督を務め、脚本には円谷プロ作品を数多く手掛ける若槻文三をはじめ、後に『電人ザボーガー』やアニメ『トランスフォーマー』シリーズも手掛けた今村文人らが参加。主題歌は作詞阿久悠&作曲小林亜星のコンビが手掛け、BGMはウルトラマンシリーズでお馴染みの冬木透が担当。豪華キャスト、スタッフが勢揃いした全30話の作品となっている。
キャスト:誠直也、睦五郎、平泉征、岸田森、栗原啓子、村越伊知郎(ナレーター)ほか
音 楽:冬木透
監 督:大木淳、大塚莞爾、安藤達己、鈴木俊継、佐伯孚治、樋口弘美、岡本弘
脚 本:若槻文三、今村文人、安藤豊弘、岸田森、岡本育子
特殊技術:佐川和夫、小林正夫、石井岩太郎、中村倍也